1980年代に30代の村上春樹が
発表したザ・スコットフィッツジェラルドブック
古書店で以前購入していたのであるが、何故か
読まずに書棚に放置していた本。
正月に読んでみようと手に取ってみた。
感想としては、30代の村上の文章があまりに巧みで
驚いた。後の彼の活躍も納得できる文章力 表現力である。彼はこの本の出版のため、80年代のアメリカを
旅している。44歳で早逝したスコットフィッツジェラルドとその妻ゼルダの足跡を訪ね、そこで出会った人々とのふれあいの中から往時をしのぶ文章を書いているのだ。中でもアラバマ州モントゴメリーの件は空気感が感じられ印象深い。
この本にはフィッツジェラルドの短編 2編も取り上げられていて、両作ともいい作品であった。
フィッツジェラルドといえばグレートギャツビーぐらいしか読んでいなかったが、短編に傑作が多いということなのでこれから挑戦してみようと思う。
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